「大学入試センター」に代わって
2020年度から実施され、
現在の高校1年生以下が受験する
「大学入学共通テスト」の主な変更点をまとめました。
(2019年3月現在)
1.大学入学共通テストを受けるのは?
2018年5月時点で 高校1年生以下の方(誕生日が 2005年4月2日以降の方)は、センター試験ではなく、大学入学共通テストを受験することになります。
さらに、同じく 2018年5月時点で 小学校6年生以下の方(誕生日が 2009年4月2日以降の方)は次期学習指導要領に合わせた大学入学共通テストを受験することになります。
2018年5月時点において…
※「次期学習指導要領」大学入学共通テストについてはこちら
2.「国語」と「数Ⅰ/数ⅠA」に
記述式問題が登場
|
国語総合 |
数Ⅰ/数ⅠA |
問題数 |
小問3つ程度 |
小問3つ程度 |
範囲 |
国語総合 ※1 |
数学Ⅰ ※2 |
文字数 |
80 ~ 120 文字程度 |
未定 ※3 |
時間 |
マークと合わせて 100分程度 |
マークと合わせて 70分程度 |
評価 |
3~5段階 |
3~5段階 |
- ※1 「古文」と「漢文」の範囲で記述式の問題が出ることはありません。
- ※2 「数A」の範囲で記述式の問題が出ることはありません。
- ※3 「数値」「数式」のほか、「文章」で回答する可能性もあります。
3.「英語」で民間試験を
活用することが決定
大学入試センターに認められた民間の検定試験(=認定試験 ※4)の結果を、大学受験に利用できるようになります。一方で、これまでと同じ形式の英語のテスト(筆記+リスニング)も、2024年1月の共通テストまでは継続して実施されます。※5
認定試験の特徴は、英語の「読む・聞く・話す・書く」の4技能をバランスよく評価するという点にあります。
受験生は、認定試験を受ける際に「この試験の結果を大学入学共通テストに利用します」という申請を行う必要があります。申請ができるのは、高校3年生の4~12月の間に受ける試験に限り、この期間中2回までと定められています。
認定試験と共通テストの英語、どちらを入試に利用するかは、それぞれの大学が決定します(両方の結果を利用することもできます)。
- ※4 認定試験一覧についてはこちら
- ※5 2025年1月以降の実施については未定です。
4.マーク式問題が複雑になる
マーク式の問題の選び方が、これまでよりも複雑になります。例えば、正解が一つとは限らない問題(2つ以上のマークが必要になる問題)や、選択肢の中に正解がない問題(1つもマークしないのが正解となる問題)などが出題される可能性があります。
これまでと変わらないのは、試験日程(1月中旬の2日間)と、科目数(6教科 30科目)です。ただし、成績発表の時期は1週間ほど後ろにずれて、2月初旬~2月中旬ごろになる予定です。
従来のパターン
新しいパターン
5.「次期学習指導要領」
大学入学共通テストについて
2025年1月中旬以降に実施される大学入学共通テストでは、次期学習指導要領への対応に伴って、さらに以下のような変更が予定されています。
- 科目数が6教科/30科目よりも少なくなる(簡素化される)
- 国数に加えて、地理・歴史・公民・理科の範囲でも記述式の導入を検討 (未定)
- 英語のテスト(筆記+リスニング)が廃止になる可能性がある(未定)
上記の方針は、今後大きく変更される可能性も十分にありますので、参考までにお考え下さい。詳細は、2021年度をめどに順次発表予定です。
【資料】認定試験一覧
(大学入学共通テストに利用できる試験)
- ケンブリッジ大学英語検定機構/ケンブリッジ英語検定
- C2 Proficiency
- C1 Advanced
- B2 First for Schools
- B2 First
- B1 Preliminary for Schools
- B1 Preliminary
- A2 Key for Schools
- A2 Key
- Educational Testing Service
- TOEFL iBT テスト
- IDP:IELTS Australia
- 【条件付き】international English Language Testing System(IELTS)
対象:「アカデミック・モジュール」
- 一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会
- TOEIC R Listening & Reading Test および TOEIC R Speaking & Writing Tests
- 株式会社ベネッセコーポレーション
- GTEC Advanced
Basic
Core
CBT
- 公益財団法人日本英語検定協会
- Test of English for Academic Purposes(TEAP)
“Test of English for Academic Purposes Computer Based Test(TEAPCBT)”
- 実用英語技能検定(英検)※6
1級 (対象:公開会場実施)
準1級(対象:公開会場実施・1日完結型)
2級 (対象:公開会場実施・1日完結型・4技能 CBT)
準2級(対象:公開会場実施・1日完結型・4技能 CBT)
3級 (対象:公開会場実施・1日完結型・4技能 CBT)
- ブリテッシュ・カウンシル
- International English Language Testing System(IELTS)
対象:「アカデミック・モジュール」
- ※6 一般に普及している実用英語技能検定(英検)の1~3級「従来型」は、大学入学共通テストには活用できないため、注意が必要です。
従来型が認定試験の対象外となっている理由は、1次試験(読む・書く・聞く)に合格しないと、2次試験(話す)を受けられないという試験の仕組みが、「1回の試験で英語4技能の全てを極端な偏りなく評価するもの」という認定試験の要件を満たしていないためです。