令和4年度、公立高校入試・理科の問題構成は、従来どおり大問は8つ。
問1から問4までは物理・化学・生物・地学の単問、問5から問8までは実験の仮説や実験結果から導き出せることを答えさせる問題、グラフ・表から導き出せることを答えさせる問題と、こちらも従来どおりの出題でした。
難易度は易化、基礎的な知識や技能で正答できる問題もあれば、深い知識・思考が必要な問題も出題されていました。
中1学習単元『音』から1問、中2学習単元『電流』から1問、中3学習単元『エネルギー』から1問ずつ出題されていました。
(ア)と(イ)に関しては基礎的な問題でしたので、点の取り所です。
(ウ)も難易度はそこまで高くありませんでしたが、電流単元が苦手な生徒には難しかったかもしれません。
中1学習単元『物質の状態変化』から1問、中2学習単元『化学変化の前後での物質の質量』・『物質同士が結びつく変化』から1問ずつ出題されていました。
『物質の状態変化』では、単純に体積が「大きくなる」・「小さくなる」という知識だけではなく、「粒子の数」や「粒子どうしの間隔」の知識をもとに選択肢を選ばせる問題が出題されていました。
『化学変化の前後での物質の質量』・『物質同士が結びつく変化』では、両問ともかなり基礎的な問題でしたので、県トレやマイクリアを演習していた生徒は得点出来たかと思われます。
中3学習単元『生命の連続性』『自然と人間』からそれぞれ1問ずつ、中1学習単元『いろいろな生物とその共通点』から1問出題されていました。
特に(ア)の細胞分裂の順番を選ぶ問題は確実に取れて欲しいボーナス問題でした。
(イ)は対照実験に関する問題。問題用紙に記載されている6本の試験管にそれぞれ条件を書き込み整理していくと非常に解きやすかったと思います。こちらも難易度はそこまで高くありません。
(ウ)は生態系ピラミッドの派生問題。ピラミッド図では正答できても、折れ線グラフになると読み取りが難しいと感じた生徒もいるかも知れません。
中1学習単元『地層・化石と大地の歴史』からそれぞれ1問ずつ、中2学習単元『気象観測』・『気圧配置と天気の変化』から1問ずつ出題されていました。
(ア)の『気象観測』は乾・湿球計からの出題。使い方が分かっていても、何故湿球に濡れたガーゼが巻いてあるかという原理が分からないと解けない問題でした。
(イ)は『気圧配置と天気の変化』から前線の通過と天気の変化の問題。各前線通過後の天気の変化を覚えていれば楽勝ですね。
(ウ)の『地層・化石と大地の歴史』の問題は、アンモナイト=示準化石を覚えていれば、まず2択に絞れたと思います。その後、亀裂が入った後に異なった層が堆積していることに気づければ自ずと答えは出せたかと…。
ここまで見ると、昨年よりもやはり易化したことが明らかに分かりますね。
(ア)は凸レンズを通った光がどうなるか考える問題。①光軸に平行に入った光は焦点を通る ②レンズの中心を通る光は向きを変えずに直進する ③焦点を通ってレンズに入った光は光軸に平行に進むという3つの性質を覚えていれば、点が取れたかもしれません。ただ、選びにくい問題ではありました。
(イ)はボーナス問題。凸レンズとスクリーンとの距離=凸レンズと物体の距離を見つけ、半分にすれば焦点距離が出ますね。これは落としたくないです。
(ウ)は『焦点距離の2倍位置から離れればスクリーンに映る像は小さくなる』・『スクリーンに映る物体は上下左右が反対の実像』という2点を覚えていれば得点は不可能ではありません。ただ、情報をグラフから探し出せなかった生徒は得点出来ないでしょう。
(エ)は相変わらず嫌らしく、完答問題。(ⅰ)はが取れても(ⅱ)で落として得点ならずの生徒が多そうです。(ⅱ)は3と4に絞った後に「作図をしたか・してないか」が正解の分かれ道になったかと思います。
問5とは違い3年生で学習した化学の広い知識が必要な問題でした。また、英語の並び替え問題と同様、新指導要領に伴ない過去問だけでは対策出来なかった問題が出ていました。
(ア)と(イ)はイオン化傾向を覚えていて問題文をきちんと読めた生徒は得点出来ますね。
(ウ)は化学電池の構造理解が求められる問題でした。陰極と陽極のそれぞれでどんな変化が起こり、電子がどう移動するのかを覚えていない生徒には厳しい問題です。
(エ)は過去問に類似問題がありますね。頑張って過去問演習を行っていた生徒が報われたと思います。
問3と同じ様に問7でも対照実験の問題が出ています。神奈川入試において対照実験の問題演習はもはや必須になっていますね。
(ア)は絶対に取れなくてはいけません。(イ)~(エ)も言っている事は難しくありません。
ただ、「問題文が長い・表が多い・脱脂粉乳など普段この単元では聞き覚えがないような物質が出てきた」という3点を考慮すると生物に賭けていた生徒さんからしたら大変な問題だったかと思います。情報処理・整理の練習は今後行う方が良さそうです。
(ア)の問題は問7と同様ボーナス問題。ここで正解できないと問8は全滅の生徒もいたのでは…。
(イ)の(ⅰ)は北の空の星の動きを覚えていれば取れた問題です。ただ、(ⅱ)の星座の形が変わらない理由はどうでしたでしょうか?星座の形が変わらない理由は地球から非常に離れていて動いていてもそれに気づかないからです。飛行機から海を見たときに、海上の船が動いて見えないのと同じ理由ですね。
(ウ)は①星座は1日1度ズレる②1時間=15度の2点を覚えていれば取れますね。
(エ)はかなりの難問でした。
各分野、問1~問4の単問と問5~問8の大問に分かれていますが、単問が基礎的で簡単・後半の問題が難しい、ということは決してありませんが、今年度の理科は前半が易しい印象を受けました。
理科が苦手な生徒は生物と地学に特化して勉強している生徒が多いかと思いますが、今回の様に問7の生物と問8の地学が難しくなると、途端に得点が出来なくなります。やはり、化学や物理の短問演習も十分に行う必要があると改めて考えさせられました。
特に神奈川の入試問題は他県と比べ問題文が長い事が特徴です。「問題で聞かれている事が自分の学んだ何に該当するのか」と言い換えられる能力を養う事で対応できる問題の数がグッと増えるはずですよ。
出題の単元は各学年・各分野まんべんなく出題されています。
知識面の学習では、「陽極=銅」のように、キーワードだけで結びつけても得点ができない問題が増えています。今回の問6の様に化学電池の仕組みを理解しておくなど原理をきちんと覚えておくことが大事になります。まさか、ボルタ電池ではなくダニエル電池が出るとは思いませんでした…。
普段の学習から、ただ言葉や用語を覚えるインプットの学習だけでなく、用語の内容やその現象が起こる仕組みを友達と説明し合ったり等、アウトプットを行うことが非常に大切です。
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