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令和6年度「千葉県公立高校入試 社会」の問題から見る今後の傾向と対策!

2024.04.15

こんにちは!

個別指導学院サクシード柏校の松原です!

先日に引き続き社会です!

  

令和6年度「千葉県公立高校入試 社会」の問題から見る今後の傾向と対策

 

大問1 総合問題

例年通り、千葉県の地理や歴史を題材に、地歴公民を融合した出題でした。

(2)は当てはまるものをすべて選ぶ形式ですが、

慎重に一つ一つの選択肢を吟味すれば正答することのできる問題でした。

(3)の並び替え問題では、ヤルタ会談(1989年)と湾岸戦争(1991年)という

時期の近い選択肢が並んでおり、誤答してしまった、

自身のなかった受験生も多かったのではないでしょうか。

(4)は環境アセスメントという語句を答えさせる問題でした。

近年では教科書で必ず扱う言葉ですので覚えておくとよいでしょう。

 

メモ

  • 典型地形を選ぶ問題。必ず正解したい。
  • 表の読み取りと計算問題。完答だが一つ一つの選択肢は簡単なので慎重に計算しつつ正解したい問題。
  • 現代史の並び替え問題。年代の近い選択肢があったので間違えやすい。この大問で最も差がつく問題だと思われる。
  • 環境アセスメントという語句を答えさせる問題。個別に対策する必要はないが高得点を目指すなら正解するべき問題。

  

大問2 日本地理

(2)は統計から当てはまる県を特定する問題でした。

各県の特徴(人口や面積はもちろん、どんな産業が盛んなのかなど)を把握する必要があります。

また(4)①も大問1と同様完答問題が出題されました。

地図を読み解く基本的な問題なので、こちらも一つ一つの選択肢を丁寧に検討して解きましょう。

 

メモ

  • 都道府県名と県庁所在地名、そして政令指定都市の要件を答える問題。基本知識なので迷わず答えられるようになりたい。ただ政令指定都市の要件は政令上人口50万人以上となっているが慣例的に人口70万人以上の市しか指定されていないため、あまり良い出題とは言えない。
  • 統計から県を特定する問題。人口が多い神奈川、製造業の盛んな愛知、農業(促成栽培)の盛んな熊本、漁業の盛んな宮城(気仙沼漁港がある)と特徴的な県のみが出題されているので高得点を目指す受験生は迷わず答えたい。この大問で最も差がつく問題。
  • カルデラという語句を答える問題。基本的な語句なので必ず正解したい。
  • ①は地図を読み解く問題。完答問題だが基本的な内容なので慎重に検討しつつ正解したい。②は縮尺を考慮して面積を計算する問題。誤答が多くなる問題だが、上位の受験生は間違えないので高得点を取りたい受験生は必ず正解したい。

 

大問3 世界地理

(1)は図法の異なる地図の読み取り問題でした。

頻出問題なので類題を解いて慣れるとよいでしょう。

(3)ではロシアの住宅の特徴について、指定された語句での記述問題が出題されました。

『永久凍土に建物の熱が伝わらないように高床になっている』ということがわかっていても

『永久凍土が溶けて建物の基礎が傾かないように(高床になっている)』というところまで

理解していなければ語句を使って回答することができませんでした。 

 

大問4 前近代史

基本的な語句を問う問題が多く出題されました。

(3)では戊辰戦争と同年代に欧米で起こった出来事を問う問題が出題されました。

このように同じ年代の異なる地域での出来事(同年代史)を問う問題は頻出ですので、

日本史と世界史を対応させて学ぶとよいでしょう。

また(4)では鎌倉時代の御家人の生活が苦しくなった理由を、

資料を基に記述させる問題が出題されました。

資料を見れば当時の御家人が分割相続であったことは読み取れますが、

それを出題形式に合わせて記述するのが難しかったという人もいるのではないでしょうか。

記述問題では自分が言いたいことを出題形式に沿うように言い換える練習が必要です。

 

大問5 近現代史

(4)では第二次世界大戦後の出来事を選んで並び替える問題が出題されました。

選択肢エの「国際連盟」は第二次世界大戦前に発足した組織なので、

戦後に日本が加盟した「国際連合」とは区別しましょう。

(5)では四台公害病の1つ、「四日市ぜんそく」を答える問題が出題されました。

四台公害病はそれぞれの名前だけでなく、

どこで発生した公害病なのかということも頻繁に問われます。

 

大問6 公民(経済)

(1)は需要供給曲線の読み取り問題でした。

需要と供給によって価格がどのように決定されるかというメカニズムは

しっかり押さえておきましょう。

(2)の記述問題では「税」という言葉が指定されていますが、

回答の前に「社会資本整備のための」という記述があることから、

『公共事業投資を減らす』という内容についても触れる必要があり、

出題形式に合わせるのがかなり難しい問題だったかと思います。

(3)では日本の直近20年の経済成長率のグラフを並び替えて完成させる問題でした。

今までにない出題形式に驚いた受験生も多かったかと思いますが、

代表的な出来事を記した年表が記載されていますので、

それを頼りに一つずつ選択肢を検討していきましょう。

 

大問7 公民(政治)

すべて裁判所に関する問題でした。

(3)の選択問題では、被害者参加制度はすべての裁判で行われるわけではないこと、

裁判員は有罪か無罪かだけではなく具体的な刑罰まで決めるということを

把握している必要がありました。

 

大問8 公民(国際)

(1)は領域と排他的経済水域に関する問題でした。

領土、領海、領空、そして排他的経済水域の範囲とその違いを押さえましょう。

(2)はグラフを読み取り正しい選択肢を選ぶ問題でした。

選択肢はいずれも表を見れば答えのわかるものなので、選択肢を吟味しながら答えましょう。

 

【総評】

難易度としては例年通り、あるいはやや易化したといえるでしょう。

同じ大問の中でも基本的な知識を問う問題から

知識を複合させた記述問題まで様々な問題が含まれます。

問題を見た時点でその問題が解けそうか、解けなさそうかを判断し、

解けなさそうだと判断したら後回しにするという判断も大切です。

そして社会はほかの教科と比べても知識を問われる割合が高い科目です。

ですから必然的に「わからない問題は解けない」という事態もより頻繁に発生します。

回答の取捨選択も大事ですが、何よりテスト前に

どれだけ知識を吸収できるかが得点に直結します。

知識をインプットし、模試や過去問でアウトプットすることを繰り返すことで

知識は定着しやすくなります。

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