2021.05.28
みなさんこんにちは。
川和町校の那谷屋です。
梅雨の気配を感じるようになってきました。
5月もそろそろ終わりです。
ゴールデンウィーク明けに、五月病に関するブログを書きました。
五月病に負けずに頑張ってきた人が疲れを感じるのが、この時期です。
中高生は1回目のテストが終わったり、間近に控えていたりする時期です。
そのために頑張ってきて、ふと気持ちが切れやすくなるときです。
世間的にも、終わらない緊急事態宣言が続いていて、我慢を強いられ続けています。
私たちの心は、思っているよりも摩耗していると考えた方がいいでしょう。
そんなとき、ある言葉が口をついて出ることがあります。
「もう疲れた…」
これは、あなたが頑張ってきた証拠です。
きっと、やりたいことを我慢して、つらい気持ちを抱えながら頑張ってきたんでしょう。
今回は、そんなときの心のケア方法を書いていこうと思います。
私たちが心に疲れを感じるのは、主に「うまくいっていないとき」です。
身近な例として、テストがあります。
頑張って勉強して、良い点が取れれば達成感が得られます。
周りの人も認めてくれます。
褒めてくれることもあるでしょう。
すると、次も頑張ろうという気持ちになります。
たくさん勉強して脳は疲れていても、これは心地良い疲労感になります。
でも、成果が出ないと、真逆のことが起きてしまいます。
達成感が得られず、周りの人から認められず、褒められるどころか叱られることもあるかもしれません。
そうすると、なんのために頑張ってきたのかわからなくなってきて、「もう疲れた…」となってしまいます。
うまくいっているときはそれほど気にならなくても、うまくいかなくなったとき、2倍3倍になって返ってくる。
それが「もう疲れた…」という疲労感です。
世の中には、気持ちをくじく言葉があふれかえっています。
宿題をやってあたりまえ、提出物を出してあたりまえ、ケアレスミスをしないのがあたりまえ、外出を自粛するのがあたりまえ…。
そのなかのひとつでも落ち度があると、周りは親の仇のように責め立ててきます。
逆に、それらをすべて守っても、特に褒められることはありません。
ぜんぶ「あたりまえ」だからです。
そして、周りに「褒めてよ」と言うのも、かまってちゃん扱いされてしまい逆効果でしょう。
では、そんなとき、誰が救いの手を差し伸べてくれるのでしょうか。
一番身近なのは、自分自身です。
何があっても味方でいてくれるのは、極端な話、自分自身だけです。
頑張っている人ほど、うまくいかないときに自分を責める傾向があります。
「結果が出なかったのは、自分の努力が足りなかったからだ」と自分を責めるのは、自分自身を否定することです。
まあ、ふつうに努力量が足りていない人もいますが、そんな人は自分を責めたりしません。
そういう人は、せいぜい「もっと○○すればよかった…」と後悔する程度です。
ではなく、考えられる努力をすべてした上で、それでもうまくいかなかったときは、もう責める場所がなくなってしまうんです。
そうしたらもう、「そもそもの自分」を責めるしかなくなってしまいますよね。
「同じ量をこなしているのに結果に差が出るのは、そもそものスペックに差があるからだ」という結論になってしまうのも無理はありません。
自分自身を否定することを「自己否定」といいます(そのままですが…)。
自己否定が常態化すると、前向きに考えることができなくなり、何をするにも失敗前提で考えるようになってしまいます。
すると、努力をするのがとてもつらくなってしまいます。
「努力してもどうせ失敗する」という考えが前提としてあるからです。
なので、自分を責めるのではなく、「私はよくやっている」と、自分で自分を労う習慣を意識的に行うことが大事です。
自分の心は自分で守るのが手っ取り早いです。
「頑張れ炭治郎頑張れ!! 俺は今までよくやってきた!! 俺はできる奴だ!! そして今日も!! これからも!! 折れていても!! 俺が挫けることは絶対に無い!!」っていうあの鼓舞は、自分を肯定しながら気持ちを再燃焼させる見本だったんですね。
「疲れた…」ではなく、「もう疲れた…」と感じるのは精神的にかなり参っている状態です。
なので、自分の意識以外の方法も紹介します。
①睡眠をとる
身体的にも精神的にも、疲労を癒すためには睡眠が不可欠です。
ただし、短い眠りや浅い眠りは逆効果です。
就寝の2時間前までに食事を済ませ、スマホをいじるのもやめて、リラックスした状態で眠りに入りましょう。
②お風呂(湯舟)に入る
スムーズに深く眠るためには体を温めることが有効です。
入浴方法を工夫すると良質な睡眠がとれるようになります。
シャワーだけでなく湯舟につかる、ぬるめ(38~39℃)の温度にする、10~20分半身浴をする等、工夫してリラックスしましょう。
そのあとに軽くストレッチをするのも有効です。
③誰かに話を聞いてもらう
気持ちが擦り減ってしまっている人は、自分ひとりでなんとかしようと頑張る傾向があります。
不安や焦りや不満といった気持ちをひとりで抱えながら、なんとか頑張ってきたのではないでしょうか。
そんな気持ちは、誰かに聞いてもらうことで、驚くぐらい軽くなるものです。
そのやりとりで解決なんてしなくてもいいんです。
弱音や愚痴を言葉にして、それを黙って聞いてもらうだけで、それだけでスッキリすることも多いです。
相手は家族でも友達でも、もちろん塾の先生でもかまいません。
つらい気持ちは吐き出してしまいましょう。
逆に、「もう疲れた…」状態のときにやってはいけないこともあります。
①さらに頑張り続ける
疲労感を抱えながら頑張り続けると、さらに疲れが溜まるだけでなく、集中力も落ち、能率も下がってしまいます。
最悪、燃え尽きて鬱状態になってしまうこともあります。
少し話は逸れますが、昨今のコロナ禍において、みんな自粛や他人に伝染さないよう感染防止を頑張っています。
その上で、緊急事態宣言続行というさらなる頑張りを強いられています。
コロナ禍における自殺者数の増加は、この「先が見えない中で頑張り続けなければいけない」状態と深い関係があります。
それと同じで、さらに頑張り続けるというのは、やってはいけないことです。
とはいえ、勉強や仕事をやめるわけにもいきません。
医者がよく「少し休んでみてください」と言いますが、年齢に関わらず、それができれば苦労しないんです。
だから、また頑張り始める前に、上記した「気分転換の方法」で疲れを癒してみてください。
ちなみに追い込まれているときは、「気分転換の方法を試しても、どうせ良くならない」という考えになりがちです。
そんなときは、「きっと癒される、気持ちが楽になる」と信じて試してください。
救われるのは、自分が救われる準備がある人だけです。
②周囲の人にストレスをぶつける
自分ひとりでなんとかしようと頑張っていると、自然と周りの人に頼らなくなっていきます。
周りの人も、助けを求められないので、当然助けてくれません。
すると、「なんで自分はこんなに頑張っているのにうまくいかないし、周りも助けてくれないんだ」とイライラをぶつけてしまうことがあります。
疲労の原因にではなく、無関係の周りの人に八つ当たりしてしまってはいけません。
そんなことをすれば、ますます人は助けてくれなくなります。
助けてほしいときは、助けてほしいと発信することが大事です。
弱音や愚痴を吐き出すことは、恥ずかしいと思う人がいます。
その考え自体を否定するつもりはありません。
私も強くありたくて、弱音や愚痴をできるだけ吐き出さないようにしています。
でも、人間はそんなに強くないんです。
むしろ弱いんです。
野生の動物と比べれば、人間なんていかに脆弱な生物かがわかりますよね。
道具を使わなければ何もできず、群れなければ生きていけず、ケガや病気ですぐ病院に行き、ちょっとしたことですぐ凹みます。
自分ひとり、身体ひとつでは何もできません。
もう、生きていること自体が恥ずかしいんです。
だからこそ、みんなで協力しあって生きていけるのが人間の強みです。
思いきって、自分の弱さ恥ずかしさを周りにさらけだしてみましょう。
その上で、協力して頑張っていくことで、道は拓けます。
五月病を乗り越えたこの時期は、とても疲れやすくなっています。
正直、私も疲れています。
自分が疲れているから、たぶんみんなも疲れているかなと思い、今回こんなブログを書いてみました。
頑張り続けた結果、「もう疲れた…」と感じてしまうのは、あなたが十分努力しているからです。
頑張り続けるのはもちろん悪いことではありませんが、ときには休むことも必要です。
なかなかうまくいかないときは、ひとりで抱え込まず、周りの人に相談してみましょう。
意外なほど視野が広くなり、すんなり事態が好転していくかもしれませんよ。
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